長野県木曽郡木曽町読書

2017年05月07


日本の滝百選に戻る

Road Map :中央道を中津川ICで下りてR19を柿其地区まで走り、町道に入って道標に従う。
Route Map:駐車場は何ヶ所かにあるが、一番牛ヶ滝に近い所車を停めて雷の滝までを往復する。
日本の滝百選』  コバルトブルーの渓谷に魅せられた。
ぶらり南木曽のHPから
  柿其渓谷は数ある木曽路の渓谷の中でも特に美しいと言われ、吊橋より上流8kmにわたって深い谷を埋めた巨大な花崗岩が美しい滝や瀬や淵を織りなす景勝地です。 春にはツツジ・シャクナゲ、秋には紅葉が旅人の目を楽しませます。 一般には十二兼駅から自然歩道を通って、牛ヶ滝まで4.5km、
さらに奥へは林道を歩いていきます。特に、恋路のつり橋から牛ヶ滝までの約300mの遊歩道がお勧めです。
花崗岩をくりぬいて柿其川本流が落下する牛ヶ滝のながめは壮観です。
牛ヶ滝からさらに林道を徒歩40分のところに、展望台からの眺めが爽快な霧ヶ滝があります。
柿其渓谷
  今回の歩行距離は往復で10.4kmとなり、よく歩いた。
柿其渓谷は沢水の美しさに始まり、花崗岩の変化ある滝に終わった感じであるが、長い沢のどこもが綺麗な沢水だったので、後半は飽きて来た感じだった。柿其渓谷で疲れてしまったので、阿寺渓谷はどれくらい歩けるだろうか。
柿其渓谷
阿寺渓谷には以前から行ってみたいと思っていたが、阿寺渓谷を調べている内に直ぐ隣に観光客は殆ど行かないと言う柿其渓谷があるのを知った。ならば、両方を一度に散策してみようと思いたった。
かきぞれけいこく
牛ヶ滝
ねじだる
霧ヶ滝
虹ヶ滝
雷の滝
歩行距離:往復 10.4km
散策時間:雷の滝までの往復3時間56分。
持って来たのはHPからコピーした観光地図のみ。 方向がいい加減な
地図なので駐車場からどっち向きに歩き出せば良いのか見当が付かない。牛ヶ滝への道標があったので最初の滝見は出来そうだ。 気温は11℃、
6時53分に歩き始める。
本谷集落の中の離合出来ない狭い道を走り、牛ヶ滝への遊歩道入口に
ある無料駐車場に着く。 日曜日なのに先行車は1台のみ。 愛知から
渓流釣りに来ている方だった。
右側からは柿其川からの沢音を聞きながらヒノキの
植林帯に伸びる遊歩道を進んで行く。
遊歩道入口にあった道標で進むべき方向が判り、安心出来た。
この吊橋は一人でも変な揺れ方をするので、
5人も渡るのは無理と思う。
直ぐに ”恋路の吊橋”を渡ることになるが、この橋は最初は横揺れ、その後は縦揺れが激しい。 入口には名言が書かれていた。「つり橋はゆれるものです。ゆらす物ではありません。」 そうですよね。
吊橋を渡ると ”牛ヶ滝”への道標が出て来たが、左は沢廻り、右は山廻りとどちらからでも行ける様だ。 当然、沢廻りの遊歩道に入る。
この先にも駐車場があり ”牛ヶ滝”だけに行くなら、ここの駐車場が一番近いようだ。
山廻りの道が迂回路になっているようだ。
沢沿いの快適な遊歩道が伸びる。
この先で愛知からアマゴ釣りに来られていた方と会う。
まったく釣れないと言われていた。
遊歩道は ”池木屋山”を思い出す崖っぷちに橋が設置された遊歩道になっていた。
この辺りが ”黒渕”と呼ばれている個所かも知れない。 これを見て終わっても良いと思う程の景観だ。
これ程に透明度が高い沢水を見るのは同じ山系の
”奥三界岳”以来かも知れない。
お陽さんも当たっていないのにこの沢水の綺麗さは何?
まさに ”池小屋山”の再来に思えるが、渓谷自体も同じ様な雰囲気だ。
柿其渓谷バンザーイ!の心境になった。
階段を上り切ると滝見台となっており、眼下に ”牛ヶ滝”を望むことが出来た。 ”牛ヶ滝”の上流部はここからしか見ることが出来ない。
ここから下の滝見台へ階段道を下って行く。
遠くからも見えていた階段道に差し掛かる。
一般観光客にとっては地獄の上りなのだろう。
階段道の突き当りが小さな滝見台となっていた。
激しく上った後は激しく下って行く。
落差25mの段瀑である ”牛ヶ滝”はエメラルドグリーンの滝壺に目が行ってしまう。
昔の滝口、現在の滝口が並び、その上には甌穴も見られた。
朽ちて、やばい階段道を下って行く。
前述したように滝見の遊歩道は周回出来るようになっているが、
もう一度、沢沿いを歩きたいので同じ道を引き返すことにした。
階段道のてっぺん近くから ”黒渕”と遊歩道を見る。
上の写真と共に逆光でコントラストの悪い写真となってしまったが、実際には絶景でした。
吊橋に戻り、林道への道を探す。
夏には子供が泳いでいる光景が想像出来る。
この時点で ”忠兵衛”が何を意味しているのか判らなか
ったが、結局、”忠兵衛”までは行かなかったので、
何を指しているのか判らずに終わってしまった。
駐車場近くまで戻ると、大きな道標があり林道への近道に入る。
登り始めて直ぐに林道に出て、対面から又近道に入る。
この林道の先には別の駐車場があった。 近くに日帰り温泉もあり。
誰しもがこの近道を使っているのか、道は良く踏み慣らされていた。
穏やかな道になってくると林道に飛び出る。
全体に穏やかな登りであるが、登山道風の道も出て来る。
この距離の往復なので気が滅入る。 どこまで行くかは
歩きながら体調と相談して決めることにした。
近道出口から直ぐに林道通行止めゲートとなる。 ハイカーも通れ
ない程にしっかり封鎖されているので、右端の岩を乗り越える。
車が十分に走れる林道歩きは精神的にしんどい。
崖っぷちには最近の雨で流れ出たと思われる”にわか滝”があったが、おいらはこんな滝を見に来たのではない。
渓谷の遥か下に滝らしい物が見えた。滝は奇妙な形をしていた。
退屈な林道歩きの前方に標識の様な物が見えて来たので高揚する。
ええー! あの渓谷の下まで道があるの。 迷惑な様な、嬉しい様な。
道があるのなら行くしかない。
”だる”とは滝のことだろう。 ねじれた滝の意味が想像出来る。
道が判り難い個所には新しい道標が立っていた。
普通に道が付いており、沢に向かって下って行く。
これだけはっきりした道を誰が作ってくれたんだろう。 感謝です。
道標は新しいが、簡易橋は朽ちていた。
沢沿いの道となる。 ここは ”牛ヶ滝”の上流になるので、
沢水は相変わらずに綺麗だった。
林道から16分にて ”ねじだる”に着く。
岩によじ登って体を乗り出して写真を撮るのが怖い。
花崗岩なのか、アメリカの景勝地に出て来そうな岩肌に魅了される。
ねじだる”はその名の如き、複雑に曲がりくねっており、どうなっているのか実体が判らない。 ここはドローン撮影するしかないか。
水底まで透けて見える透明度であるが、どこを見ても
これなので少々食傷気味になって来た。
小さい滝が入り混じり、どれを指して ”ねじだる”のか判らない。
この周辺の滝全体で ”ねじだる”なのだろうか?
ここも浸食された岩肌が魅力的だった。
滝音も聞こえない離れた所に滝が落ちていた。 本流からの滝では
無いので水量は少なく、渇水期には涸れてしまうのか。
来た道を引き返す。
道から少し離れた所に行きには気付かなかった看板が立っていた。
帰宅後に”ハナノキ”に付いて調べてみると、カエデの仲間で雄雌異株らしい。
花は貧弱であるが、紅葉が綺麗だとか。
長年、花を育てているが冗談の様な ”ハナノキ”を
見るのは初めてだ。 見上げると新芽がやっと出て来た
状態だった。
道標に従って林道に戻り、更に林道歩きを続ける。
左岸にへんてこな山が見えた。 考えてみればあの
山のテッペンから渓谷の崖が始まっているのだ。
更に林道を進むと、先ほどのテッペンのトンガリが
見えなくなってしまったが、宝剣岩の標識が立っていた。
”霧ヶ滝”の展望台への入口に着いた。
よく出て来る ”忠兵衛峡”であるが分岐があるだけで、
これと言うものは無い様だ。
滝見台から見た落差不明の直瀑である”霧ヶ滝”
滝見台への階段道を下って行く。
幅広く広がった滝水が綺麗であるが、シンプル過ぎて何の感動も無い。
これで ”虹ヶ滝”と読めるのか?
”霧ヶ滝”から比較的近くに ”虹ヶ滝”があった。
”虹ヶ滝”は林道から見るだけで、滝見台的なものはなかった。
もう疲れて来たので、沢に下りる道がなく、助かった。
遠景だし、直瀑だし、感動は何もない。
ここまで同じ様なコバルトブルーの淵を見て来ているので、既に見飽きた感じとなってきた。
”猿の谷渡り”と表示された橋は賑やかな通行止めのデコレーションがされていたが、通行止めが無くても渡りたくはありません。
観光地図に載っていた ”カモシカ帰り”が見当たらない。
多分、この辺りと思うが表示が何も無い。 数は少なかったが、
手の届かない所にアカヤシオが満開になっていた。
右写真の超朽ちた橋が架かる渓谷。
通行止めが無いので渡って良いのかも。
でも、ここを渡るのは命掛けになるだろう。
左へは下流の沢へ、右は滝を上から見る場所に出る。
2時間38分にて、まだ先だと思っていた”雷の滝”への入口に着いた。ここも滝へ下りる道が付いていたので、入ってみる。
踏み跡はなくなり、後は岩に上らないと滝が見えない場所になり、
岩に上ってみるが、この黒い岩はコケに覆われておりよく滑るのだ。
岩のテッペンに登り、恐る恐る眼下の滝を見ると、”ねじだる”と同じく複雑に曲がりくねっており、滝の全容が判らない。
手前の岩で流れの全容が見えないが、大きくくねって流れていることがよく判る。
この滝を見ていると落差なんてどうでも良いのを再確認出来た。
柿其渓谷はどこも花崗岩の岩肌が見ものであった。
散策道に見えるが、岩のテラスに落葉が積もった
だけである。 踏み抜きに注意しながら先端に進む。
”雷の滝”からの下流部を見る。 まあ、ここは普通だった。
まだ林道の先には ”忠兵衛渕”が残っているが、滝でないのならもう見たくないので、
”雷の滝”で引返すことにした。 後悔するだろうか?
近道は本当に近道なのか疑りならが、近道に入る。
地図で確認すると、近道は林道歩きよりかなりの近道になっていた。
帰路47分にて通行止めゲートに戻る。 寄り道なしの林道歩きは結構
早く着く。 鍵は掛かっているのか確認してみると、しっかりと南京錠が
掛かっていた。 途中で会った唯一のおばちゃんハイカーに ”忠兵衛渕”
のことを来てみると、いつも ”雷の滝”までしか行っておらず、
”忠兵衛渕”のことは知らないと言う。 まあ、後悔はしないで済む様だ。
帰路1時間04分にて駐車場に帰る。 車は3台に増えていた。
1台はおばちゃんハイカーの物であるが、後の2台の方はどこへ
行ったのだろう。
近道から ”牛ヶ滝”への遊歩道に戻る。